インド在住者によるインドの水事情
‘インド’というと、水事情に不安を覚える方が多いのではないでしょうか?
私自身、「水を飲んだら100%お腹を壊す」というイメージがありました。
インドに住むことになって、水事情は最も心配なことの一つでした。
心して来印したのですが、水に気をつける、と言っても日常生活で朝から晩まで必要になるもの。避けては通れません・・・。
ですが、慣れてくれば、水に気をつけるストレスを感じずに生活できるようになってきました!
体質には個人差があるので、私の体験として参考にしていただき、漠然とした水への不安を少しでも解消して頂けたらいいな、と思います。
どの水は飲んでも大丈夫?
日本人が住むようなアパートでは、キッチンに水道水、浄水、ウォーターサーバーの3つが設置されていることが多いです。
私は基本的にはウォーターサーバーの水を飲んでいます。軟水で飲みやすいです。
インドではRO浄水器というものが主流で、こちらも飲めます。
(左が水道水、右が浄水)
日本ではRO浄水器が設置されている一般家庭はあまりないかと思いますが、NASAが開発した浄水システムで、2ナノメートル以下というとても細かいフィルターを通して、純水にかなり近いレベルまで浄水するというものです。
時間がかかるので、タンクに溜めて使用します。約3〜5ヶ月おきにフィルター交換をする必要があります。
なんとこちら、ボトルウォーターよりも不純物が少ないそうです!
先日フィルター交換をしてくれた際に、業者の方が水質チェックメーターを使って水質の数値を見せてくれました。単位は不純物の量を表すppmです。
まずは水道水。175ppm。
日本の水道水は100〜150ppm前後ということなので、それに比べるとやはり不純物は多いようです。日本の水道水は、さらに成分別に厳しくチェックされているので、一概に比較はできないかもしれないですが、正直思っていたよりもインドの水道水も綺麗だと思いました。
次にRO浄水器を通した水。なんと7ppm。
かなりの不純物が取り除かれていることが分かります。
水質チェックメーターがあると、フィルター交換のタイミングも分かるし、水の状態を数値で把握できるのは安心です。Amazon indiaでも数百ルピーで販売されているので、ご家庭に1つあると便利そうです。
また、ウォーターサーバーの水がなくなった時や、外出時に持って行く用にペットボトルの水も常時ストックしています。
ペットボトルを買う際には、キャップがきちんと閉まっているか、破損はないか確認してから買っています。なぜなら、インドではペットボトルの角に擦り傷があったり、潰れたりしていることがよくあるからです。
さらに、中身を詰め替えて売っている店もあるとかないとか・・・流石に日常生活ではそこまで意識していませんが、インド国内旅行の際によく知らないお店で買う時などは、一応気をつけています。キャップを開けるときの、「パキッ」という音を確認してから飲みます。
外食で出てくる水や氷は大丈夫?
日本人がよく行くような綺麗なレストランでは、そこまで気にする必要はないかと思っています。
氷入りのジュースや浄水を飲んでも、幸いお腹を壊したことはありません。
心配な時は、注文時に「no ice」と言って、氷なしで提供してもらうこともあります。
夫の方がお腹が弱く、水への意識が敏感なので、夫は必ずボトルウォーターを注文しています。
ここはインド、例えばRO浄水を名乗っていてもフィルター交換が適切にされているか、など疑いの目を持つことが必要なのも、事実です。。
料理の水は?
私の場合、以下のように使い分けています。
水道水→ざっと何かを洗う時。
(野菜の土落とし、食器洗いなど)
浄水→直接口に入るが、そこまで量が多くない時。
(野菜の農薬を落とすのに水に浸す場合、パスタや野菜を茹でるときなど)
ウォーターサーバー→直接口に入れる時。
(スープ、カレーなど)
水道水と浄水を使い分けている理由は、浄水器はタンク式なので一気に一定量使うと出なくなってしまい、次回分溜まるまでに待たなくではいけないからです。
また、浄水フィルターの消耗も抑えられるメリットもあります。
歯磨きの水は?
浄水を利用しています。
夫は蛇口から出てくる水に抵抗があるようで、ウォーターサーバーの水を利用しています。
洗濯の水は?
水道水を利用しています。
気になる水質ですが、インドは軟水で、そこまで硬くはなりません。
我が家では、始めは日本から持ってきた柔軟剤を使用していたのですが、途中から使わなくなりました。タオルなど普通よりふわふわに仕上げたい場合のみ少量使用しています。
洗顔やシャワー水は?
水道水を利用しています。
塩素が気になる場合は、フィルター付きのシャワーヘッドに交換して使用している方もいるようです。
あと我が家では、ごくたまーに、水道水から黄色と茶色を混ぜたような水が出ることがあり、そのような時は透明になるまで出し続けてから使用しています。
お湯についてですが、インドでは「ギザ」と呼ばれるタンクにお湯をためるシステムです。一旦タンクのお湯を使い切ると、次回の湯が沸くまで30分ほど待つ必要があります。
余談ですが、我が家が今の家に決めた大きな理由は、見学させて頂いた物件の中で、一番ギザの容量が多かったからです。容量が多いと、お風呂に浸かることもできます!
プールは泳いでも大丈夫?
日本人が住むようなサービスアパートメントには、共用のプールが付いていることもあります。私の住むところのプールは、透明度が3〜5mほど・・・と濁っています。
それでも10回以上は泳ぎましたが、今の所お腹を壊したことはありません。
(すみません、ただの結果論です・・・。)
まとめ
やはり日本の水事情と比べると、異なる点が多いです。
インド がどう、というより日本がとても恵まれた環境であるように思います。
体調を壊さないように、でもストレスを感じすぎないように
インドでの生活をエンジョイしていきましょう!
コメント