格式高いインドの会員制のクラブIndia International Center(IIC)

出典:http://www.iicdelhi.nic.in/

デリーには会員制クラブがいくつかあり、格式が高いのは3つと言われているようです。

デリーゴルフクラブジムカーナ、とIIC。どのクラブも特徴があり、ゴルフクラブなその名の通りゴルフをする方の社交場、ジムカーナは、ダンスホール等もありゴージャスな方が多いのに比べ、IICは学術的な国際交流を目的とした要素が多いクラブなようです。

どれも定員が2-3,000人程と限られており、どなたか抜けない限り、入れないようです。さらに、枠があったとしても、会員になるには、しかるべき人からの推薦状に加え、ご本人の実力が必要で、なかなかの難関なのだとか。

このIICに、なんと日本人で会員になっているJさんに、連れて行って頂いたのですが、日本とインドの歴史的背景が強い施設でしたので、レポートしてみます!

この方は、州政府からの推薦状に加え、面接を5回も受け、突破された実力の持ち主です。

India International Center(IIC)とは

あまり正式な文献が見当たらないのですが、同じく会員のインド人Aさんから聞くところによると、この建物は、日本の国際文化会館をモデルにして作られたのだとか。

公益財団法人国際文化会館は、日本と世界の人々の間の文化交流と知的協力を通じて国際相互理解の増進をはかることを目的に、1952年にロックフェラー財団をはじめとする内外の諸団体や個人からの支援により設立された非営利の民間団体です。

出典:国際文化会館HP

国際文化会館自体も、元はアメリカで最も格式の高いクラブの一つであるCosmos Clubをモデルにして、ロックフェラー財団等が作ったようで、そこから派生してきているように思います。

そうやってみると、なんだか建物が似ているようにも感じました。

さらに、1960年に明仁天皇陛下が、美智子様とインドに訪れた際に立ち寄られ、基礎石を築かれています。

インド国際センター(IIC)は、インドのニューデリーにある有名な非公式機関です。 その基礎石は1960年、新婚旅行のために来た明仁天皇によって築かれ、1962年に誕生しました。 政治的、経済的または宗教的な関係のいずれかの特定の形態にコミットされていないままであり、非公式のキャラクター、非整列の動機を維持しながら、市が提供しなければならない知的提供。

出典:https://en.wikipedia.org/wiki/India_International_CentreよりGoogle 翻訳による直訳

施設の入り口には、しっかりとその石が置かれていました。

“This foundation stone of  INDIA INTERNATIONAL CENTER

was laid by his imperial heighness the crown prince AKIHITO of Japan on the 30th day of November 1960”

その後、53年の時間を経て、2013年に再びインドに訪問された際に、まず初めにこの施設に立ち寄ったのだとか。日本とインドの強い結びつきを感じられる建物でした。

参考:http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/speech/speech-h25e-india.html

建物は中も外も学術的な要素がたくさん

ゲートをくぐると、整備された芝生と建物が見えます。

こちらは入り口。

中に入ると絵画が飾られていたり、

図書館などもあり、学術的というのが所々に感じられます。

そして、会員以外は入れないと書かれているフダも随所に見かけられます。

ホールでは、何かの表彰式が行われていました。この天井の作りも、1962年に造られたのは、その当時の特別なものだったようです。

こちらは、宿泊施設。もちろん会員限定ですが、日本の文化会館の会員でも利用できるようです。

この建物の構造も、その当時ではすごい建築技術を用いているようで、建築関係の方々が訪れると感動するのだとか。

レストランは伝統的なインド料理

いろんな施設を案内して頂いて、最後はランチです!レストラン内は派手な要素は一切なく、落ち着いた雰囲気でした。

チキンスープ。出汁がとっても良く出ていて美味しい。

こちらは生野菜。びっくりするほど苦味がなくて美味しい。通常には出回らない、独自ルートで仕入れているのだとか。

こちらはチキンだったかな。

モモス

ブロッコリーのグラタンはクリーミーで大人気なのだとか。

最後は濃厚アイスクリーム。

最後のお支払いは、全てツケになります。会員の方が名前とサインを記入するだけで、後日その方にご請求がいくようで、会員以外の方が、お支払いすることは一切できなくなっております。

終わりに

今回ご招待頂いたJさんですが、日本とインドの歴史にも詳しく、とても博識高い方でした。

聞くところによると、こちらの会員になると、図書館などで他の会員のインド人に話しかけられ、日本とインドについて1−2時間も議論し合う等ということが、日常的に行われるようです。

学術的な国際交流を目的にした時に、このようなディスカッションにしっかりと自分の意見を英語で伝える必要があり、総合的な実力が求められるようです。

この会員になるのは、地位や人脈だけでなく、本当の実力が必要なんだと実感したエピソードでした。

 


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