【インドGST速報②モノ編】高い税率はチョコレートとシャンプー!?
自称インド研究員のRikuです。
GST導入後、ビックバザールに行ってきました。スーパーといえば多品種の物品を売っているため、GSTの導入状況が気になるところでした。
結果、システム対応はオッケーな感じで、領収書もGST版のものがちゃんと出てきました。
↑ビッグバザールの領収書。MRPに対して内税として、SGSTとCGSTに分けて表記されています。
今回はビックバザールの領収書を見ながら、4種類の税区分について見ていきます。
なお、恥ずかしながら購入品目は、ヘアピン、Amul社製のチーズ(食品)、Sunkist社製のオレンジジュース(食品)、クッキー、MILKYBAR(お菓子)、アイライナー、SILKチョコレート。
◯税率0%のモノ:農業製品
野菜や牛乳、お米、お肉、卵等の農業製品は、基本的に税率0%となります。ですが、牛乳でも高温殺菌されり、お肉も冷凍になったりと、加工が施されるとすぐに5%や12%と高い税率がかかってきます。
◯税率5%のモノ:殺菌牛乳、ヨーグルトなどの加工品
5%のモノは品目が少ないのですが、高温殺菌された牛乳やヨーグルト等、インド人の生活に身近な食品だけども、ちょっと加工が入ったもの、というような印象です。バター・チーズなどの乳加工食品は12%、コンデンスミルク(練乳)は18%の品目となっています。
◯税率12%のモノ:ジュースや加工食品、生活必需品
今回の購入品で最も多く適用された税率。Amul社製のチーズ(食品)、Sunkist社製のオレンジジュース(食品)は12%税率でした。
その他、ペアピンMRP59ルピー。こちらはHSNコード96番台(その他の製造品)に分類され、その中でもクシ、ヘアピンは12%の税率が設定。
なお、プラスチックのボタンは18%となっており、また96番台は最終的に分類の記載がないものは全部28%税率が適用されるようです。結果、プラスチックではないメタル製のボタンなどは28%の税率が適用されそうです。
◯税率18%のモノ:お菓子や香水、美容品など
クッキー、MILKYBAR(お菓子)、アイライナーは基本税率の18%。前述の12%のモノより、もう少し贅沢になったもの、という印象です。
アイライナーはHSNコード33番台。本カテゴリーにはエッセンシャルオイル、香水、美容品、トイレ用品など、同様に18%が適用されます。
インド伝統品は0%
しかしながら、33番台のうちクムクム、ビンディ、シンドールなどのインドの伝統品は0%税率。なお、シャンプーは税率28%のようです。
お菓子類は基本的には18%になっていますが、ホワイトチョコレート、
ココアバターやココアパウダーなどのココア製品は28%の税率が適用されます。
なお、ワッフル、ウェハースは基本は18%ですが、チョコレートでコーティングされていたり、チョコレートが含まれていると28%になります。
◯税率28%のモノ:チョコレート・シャンプー等
今回の購入品では、SILKチョコレートが唯一の28%税率でした。上述の通りココア製品としての位置づけです。
その他にも、日本人にとっては生活必需品だと思われるシャンプーも28%に認定。贅沢品なんですね。
※上記の税率は2017年5月18日のGST委員会での協議に基づく税率表に基づいており、最新の税率とは異なる可能性がありますのでご留意ください。
◯MRPの価格表記は内税なので、しばらくは税率気にしなくてOK!
MRP(Maximum Retail Price)は、最大小売価格の事で、すべての小売商品に記載されており税込み価格となっています。このためGSTの導入で税率が変わったことによる差益、差損は(小売りの場合は)ひとまず企業側が吸収しているものと思われます。
インドの場合MRPはパッケージに印字されており、パッケージの変更を一晩でやることは不可能でしょう。
ですが、個人的な考えとしては、これからMRP自体が新しい税率に対して変更されていくと思うので、特に高い税率のモノは、値上がりすると思われます。シャンプーや高級チョコレート、今のうちに買っておいてもいいかもしれません。
参考)HSNコード
Harmonized System Nomenclature Codeのことで、輸入の際に関税を適用するために各物品カテゴリーに割り当てられている番号です。GSTでの税率もこちらのHSNコードの分類に基づいて税率が決められています。
ビックバザールの領収書でもHSNコードを記載して商品と税率との紐づけが明確にしています。
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