インドの余暇の過ごし方。TEDxに参加してみた@グルガオン
こんにちは。Ruiです。
渡印当初は右も左もわからなかったインド生活ですが、10ヶ月たち、生活を楽しむ余裕が出てきた今日このごろ。余裕が出てきた時の時間の過ごし方は、十人十色ですね…ショッピング、料理、美容、食べ歩き、習い事、ボランティア、音楽、スポーツに読書。
ヨガやインド料理など、インドならではの習い事をしたり、はたまた同好会やサークルなどを楽しんでおられる方も多いでしょう。
余談ですが、この、どうしても必要ではないけれど、あったら豊かになる余暇の過ごし方、というのは実は人生においてとても大切なのではないかと私は思います。余暇時間というのは、あえて言えばその人の本棚のような。そこに何を並べていくか、というのはその人の生き方そのものなのかもしれません。
というわけで、今回はそんな余暇時間の、インドならではの過ごし方(かな?)を一つご紹介したいと思います。
TED(テッド)とは?
TEDトークをご存知ですか?
TEDというのは、Texhnology, Entertainment, Designの頭文字で、1984年にアメリカで始まったプレゼンイベントとそのコミュニティを運営する非営利団体の名称です。Ideas Worth Spreading(広める価値のあるアイデア)という理念のもとに様々な分野で革新的なアイデイアを持った人が登壇し、そのトークの動画をYouTubeで無料配信しています。今ではTEDのアプリもあって、気軽に様々なトークが閲覧できちゃうんです。
TEDの公式サイトにいくと、TEDのオススメトーク動画もプレイリストになっているので、チェックしてみてください。
参考に、とっても有名で私も好きな正統派TEDトークを3つここに貼ってみます。
ジル・ボルト・テイラー「パワフルな洞察の発作」
(Jill Bolte Taylor “My Stroke of Insight”)
デレク・シヴァーズ「社会運動はどうやって起こすか」
(Derek Sivers ”How to start a movement”)
リタ・ピアソン「すべての子供に強い味方を」
(Rita Pierson “Every kid needs a champion”)
この他にもっとライトなものやアカデミックなものもありますし、インドに関わるトークやインド人のトークもありますので、いろいろ探して楽しんでみてくださいね。
TEDx(テッドエックス)とは?
TEDxとは、TEDからライセンスの許可を得て独自に開催するいわばTEDの各地版のことで、xは独自に運営している、という意味を表しています。2009年以降、世界各地の様々な場所でTEDxが開催されてきています。
そして何を隠そう、私、日本でTEDxの運営に関わっておりました。TEDxの魅力は語りだすときりがないのでここでは省略しますが、その一つは、「TEDx」という同じプラットフォームに乗っかることで、世界中のTEDxコミュニティとつながることができることなのだと思います。
インドはTEDx大国?!
インドにきてしばらくして時間が出来たときに、ふとTEDのサイトにいってインドでもTEDxコミュニティがあるのかを調べてみました。すると、なんとびっくり。インド、めちゃめちゃTEDxイベントが開催されていました!!
デリー近郊だけでも乱立といっていいほどたくさんのTEDxイベントが行われている。普通、TEDxイベントを開催する場合は、同地域で同じ時期にかぶらないよう配慮するようにTEDのガイドラインには示されているのですが、まったく無視されているような…
ご覧ください、このイベントの乱立ぶり… インドのTEDx
とにかくそれならば、近くのTEDxに参加してみたいと、チャンスを狙っていたわけです。日本にいたらなかなか一日家を空けてTEDxイベントに参加するなんて難しいけれど、今の私には二人のお手伝いさんがいる!(本当ありがたい、ありがとうお手伝いさんズ。)
どうも学校ベースのTEDxイベントが多く、できれば地域ベースのスタンダードなイベントに参加したいと思って検索し、7月下旬に開催されたTEDxGurugram(テデックス グルグラム)に夫婦で参加してきました。
TEDxGurgugram 参加レポート
TEDxGurugramは2016年に第1回、2018年にTEDxWomanイベント、そして今回は3回目の開催のようでした。
2019年のテーマはLEVEL UP。わかりやすいようなわかりにくいような。
事前にサイトのリンクからチケットを購入して、当日は受け付けでその画面を見せればOKというもの。予想に反して受付のオペレーションはスムーズ。ちゃんと私たちのネームカードも用意されていたよ!
会場はQuorum(クオラム)という、Two Horizon Center(トゥーホライゾンセンター) の中にある会員制のコーワキングスペース。なんだかすごく高級感のある建物で、外には看板など特になく、ここで本当に合ってる?とドキドキしながらガードさんに聞いて、2階にあがったら、ちゃんと会場があってホッとしました。
受付を終えて中に入ると、まずはこのオサレなバーカウンターがある場所が控室のようになっていて、みんな適当に飲み物をオーダーしてくっちゃべったり写真を撮ったりしている。パートナーと呼ばれる協力企業のみなさんが、ここでブースを出しており、各企業の紹介をしていて、話を聞いたり商品を手にとったりできるようになっていました。
今回、TEDxGurugramのスピーカーは全部で8人、音楽のパフォーマンスが2組(でもパフォーマンスはトークに含まれていない様子)でした。
スタッフがかわるがわるマイクを持って紹介していくのだけれど、どのスタッフもすごくMCがお上手。流れるように喋り、ときに会場を巻き込みながら、上手に進行する様子は、シャイな日本とは違う国民性ゆえ。(たぶん)会場も会場でみんなよく喋るし、反応がすこぶる良い。
私の英語力でどれだけ理解できたかは謎ですが、トークは、教育、データ解析、環境、ジェンダー、メディア、健康など多様性があり、飽きずに最後まで楽しんで聞くことが出来ました。
ランチタイムにはオサレな控えスペースに出て、ビリヤニやパスタを立食形式を囲み、参加者もスピーカーもスタッフもみんな自由に交流。気になったスピーカーに気軽に話しかけるチャンスも。
最後はアフリカンパフォーマー(なぜ?)が会場を盛り上げまくって参加者がみんなダンスをしまくって終わり。
10:00に会場がオープンし、ゆっくり始まって、お昼休憩も挟んで16:00くらいには終了。想像していたよりずっとオペレーションはしっかりしていたし、ご飯もおいしかった。ソーシャルコネクションを求めている人にはきっとぴったりかもしれない。ただ、おや?と思ったのは多様性が求められるTEDxで、しかも多様な人が住むここデリー(正確にはグルグラム)で、私と夫の他に外国人はいなかったこと。もっと色んな人を巻き込めるといいのにな〜という印象をうけました。
TEDxコミュニティへの関わり方
さて、TEDxがインドにたくさんあることを知って、関わってみたい!と思った人には、いろいろな関わり方があります。もちろんYouTubeでトークを視聴するという簡単な方法もありますが、よりリアルな関わりとしては、
1.TEDxイベントを探してオーディエンスとして参加してみる
→ TEDの公式サイトから検索できます こちら
2.スタッフとして申し込んで見る
3.協力企業として参加する
4.スピーカーに応募してご自分のアイディアを披露する
といった方法があると思います。
まずは1で気軽に参加してみることをおすすめしますが、スタッフやスピーカーとして関わると、より濃厚にコミュニティに関わる事ができると思います。普段駐在生活をしていると、ドライバーさんやお手伝いさん、学校やお店屋さんのスタッフとしかインド人と関わることがない方も、今まで知らなかったタイプのインド人と友達になれるかもしれません。
ちなみに私が日本でTEDxに関わって最も感動したのは、この沢山の人とのつながりでした。きっとTEDxをやらなかったら知らなかったであろう、年齢や業種を超えた本当に多様な、そして愛おしい人たちと出会うことが出来たことは、私にとって貴重な財産です。
私が日本でTEDxを運営していたときは、キッズたちにもガッツリ関わってもらいました(TEDxSaku U-12)が、子供を誰かに預けやすいインド生活では、贅沢に自分の時間を確保して、TEDxイベントに参加することもできちゃうかもしれませんね。
私は別にTEDの回し者でもなんでもないのですが、せっかくTEDxがたくさん行われていて、人たらしが多いインドに住んでいるので、TEDxで自分の頭と心を知的に刺激してみる時間をとってみるという娯楽も楽しいかもしれません。そしてあわよくば、普段はなかなかつながる機会のないインド人とお友達になってしまえば、新しい世界がひらけるかも!?
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